朝涼の目線

-平時のコーポレート・ガバナンスと非常時のコーポレート・ガバナンスについて考える-
両者の志向するところは、普遍で、不祥事防止と業績向上にあるが、
平時は、通常性・一般性が基本概念要素となり、重要性が評価原則と
なる。事業の選択と集中を図り、役割を分担し、連携を推し進め、
有効かつ効率的運営により、企業価値の向上を目指す。
平時において非常事態を想定しなければならない。
どこまでのリスクを想定内とし、どこまでを想定外とするのか、
非常時に即応する技術力と実行力とは何かを検証しなければならない。
他方、非常時において平時の制度が併行して機能しなければならない。
供給寸断、情報寸断の連鎖の非常時の対応は、即時性・即効性が優先
するが、平時の制度機能の速やかな回復が可能となるよう適切なもの
でなければならない。この適切な対応は個々人の気概と実践力に頼る
ところが大きい。コーポレート・ガバナンスの究極の目的は、非常時
においても、意思決定と活動を適切に指揮するリーダーシップや
個々人の士気と技術力の向上にあると考える。

平成23年4月11日 vol.3

Copyrigt©ASASUZU.All rights reserved.